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  AirPlay真空管ラジオ
白黒テレビジョン付き
戦前型並四

 

 

 

 2016年、我が研究所もついに映像の時代に突入。白黒テレビ画面に曲名が表示される仕組み。通信方式はこれまでのBluetoothからWI-FiRaspberry Pi上でAirPlayのエミュレータ“ShairPort-sync”を走らせてiOS端末からデータを受信する仕組み。

 




このラジオ、前のオーナーが並四ラジオの箱だけを「小物入れ」に改造したのを格安で手に入れたので、はじめからシャーシが付いてなかった。

しかし戦後のメーカー製ラジオと違って、この時代のラジオはほとんど「並四シャーシ」というのに組まれている。これはほぼ規格化されていたようで、打ちのジャンク箱で眠っていたシャーシもボリュームやバリコン用の孔までぴったり位置が合っていた。

 

並四シャーシは戦前からほとんど同じものが製造されていて、昔のラジオ雑誌の製作コーナーにはよく登場した。驚くべきことに21世紀の現在でも新品が手に入る。この上に乗っかるような真空管は製造を終えて久しいが、ラジオの入門用として結構需要があるらしい。かくいう私も全盛期の末に買ったこいつで並四や並三とかAMトランスミッターとかけっこう作った。おかげでシャーシは穴だらけなのだが。

 

そしてもう一つ昔から変わっていない部品、「並四トランス」。ねじ穴までぴったりのトランスがこれまた新品で手に入る。秋葉原の老舗のトランス屋、東栄変成器製。ただし小型で容量も小さいので使う球は限られてしまう。今回出力管に使った42はやや規格オーバーなんだけど、あまり電流を流さないようにしてしのいだ。

 

 

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この分かりにくい回路図もどきで素人だとばれてしまうが、大雑把にこんな感じ。並四トランスをそのまま使うため12Fなんていう骨董品の整流管を使った。貴重品だが並四トランスの容量的にはこれ以外の選択肢がない。

今回は音質を良くしてみたかったので、コイズミでイタリア製の2ウェイを買った。

 

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一応形にはなったけど、実は完成までにいくつかやらないといけないことがある。

今回はBluetoothではなくwi-fiで転送する仕組み。ちまたで話題のraspberry pi 上でAppleAirPlayをエミュレートさせている。エラそうに書いているけどこの辺はすべて既存のプログラムを使用している。
raspberry pi
は小さいけれどちょっと前のパソコンと同程度の性能。その上でパソコンと同等のOSが走っている。なので起動と終了のプロセスが必要。これをすっ飛ばしていきなり電源を切ったりするとファイルが破損することがある(ToT)(それも結構な高率で)。だからしかるべき終了処理が終わってからでないと電源が切れないように細工している。

いつものめちゃくちゃな配線ではなく、多少計画的にやってみた。こうやって丁寧にしたほうが配線ミスが少ない。

 

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シャーシの上はこんな感じ。電源トランスはジャンク品。出力トランスはシャーシの上と下に1個ずつスピーカーユニットの奥行きがあるので、シャーシを切って変形させた。

 

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奥にあるのが液晶シールドをつけたRaspberry Pi A+


 

裏蓋はこんな感じにしてみた。お子様が触れてしまうので製品としてはダメダメだが、排熱は良いと思う。夏場一日中使っても問題なかった。

 

 ←これがオリジナルデザイン

木箱を塗りなおして裏蓋に冷却ファンを配して完成

 

 

 

 

 

 

 

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