古ラジオの
低周波増幅部を
利用して
リモートスピーカーにする

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レストア済みの古いラジオがどんどん物置に貯まる。もともとAMラジオを聴くほうではあったけど、聴くにしたって1台あれば事足りる。かくてラジオはホコリをかぶる一方。家族の目も冷たい。せっかく手間ひまかけてレストアした愛着のあるラジオたちなのに…。

これまで何台作ったか覚えていないほどたくさんAMトランスミッターを作ったが、リモートスピーカー代わりに日常使えるほどの音質を得るのはどだい無理なこと。そうこうしているうち時代が移り、世の中に「Bluetoothレシーバー」なるものが出回り始めた。これ、もしかして使えるんじゃない??






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きっかけはこのラジオ。ちょっとヤニで汚れているが日本ビクター製の結構しっかりした造りのもの。驚いたことに背面に「RCAジャック」が付いている。同時代の米国RCAビクター製のラジオでは時々みかけるが、国産ラジオでは初めて見た。

RCAJACK




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ヤニで汚れていただけで、洗うとびっくりするほどきれいになった。スピーカーは小型だがトーンコントロールも付いている。いちばん右側のつまみはラジオと外部入力の切り替えスイッチで、これがちゃんと前面についているラジオもそれほど多くない。外部入力(この時代はレコードプレーヤー)をつないで使うことを前提としているようだ。

さっそくBluetoothレシーバーを購入して、つないでみた。意外と音質も良く、ラジオとの切り替えも正面のつまみでできるので意外と便利。しばらくスマホ用スピーカーとして使っていた。


 

しかし、せっかく無線で音を飛ばすのに、Bluetootjhレシーバーとそこにつながる電源ラインがいかにも野暮だ。

そこで次にラジオをレストアするとき、レシーバーと電源をラジオに内蔵させることを思いついた。




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これがそのラジオ。松下製。ふたつスピーカーが付いているが、別にステレオというわけではなく、ふたつのスピーカーがパラにつながっているだけ。この時代この形が結構はやったようで、他社からも同様のデザインのラジオが発売されている。外観は汚いが、中身は正常に動作した(マジックアイはくたびれていたが)。まず洗うことにした。


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ラジオ磨きはゾーンに入ると止まらない。特にプラスチックラジオはマジックリンと耐水ペーパー具のほかほとんど道具を使わずぴかぴかにできるので楽しい。




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でかいので邪魔。おそらくテレビの登場で主役を奪われ、その後ラジオは小型化していったのだと思う。

五極管シングルなので音質はそれほどでもない。しかしAMラジオよりは相当いい。音声増幅部がもともとオーバースペックだったのがわかる。


 

とはいえ5極管シングル。「ふーん、意外といい音じゃんか」とひとしきり感心したら終わり。またぞろ埃をかぶったあげく物置ゆきになるのは目に見えている。おもしろグッズから脱却するにはもうちょっと大掛かりな仕事が必要だった。、


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